2026.09.18
cotonari通信 vol.19(2026.09)夏休みに感じた、子どもたちの小さな変化と、日々の関わりの積み重ね
こんにちは!cotonari代表理事の佐藤槙子です。
夏休みが終わり、2学期が始まりました。お子さんたちはいかがお過ごしでしょうか。
来年度の就学や進学を控えたお子さんのご家庭では、これからの学校生活について考えたり、進路を検討したりする時期でもありますね。お子さんにとってどのような環境がよいのか、迷われることもあるかと思います。そんなときには、ぜひお気軽にご相談ください。一緒に考えながら、少しでもお力になれればと思っています。
さて、今月のブログでは、夏休み中の子どもたちの様子を振り返りながら、感じたことを書いてみたいと思います。
普段より、たっぷり関われる夏休み
普段は学校が終わってからやって来る子どもたちも、夏休みは朝からゆっくり過ごすことができます。
一緒に過ごす時間が長くなる分、普段とは少し違った活動を取り入れたり、日々の過ごし方を工夫したりできるのも、夏休みならではです。
cohakuを利用する中学生の子たちは、外出する機会を設けたり、あえて「何もしない時間」をつくったりして過ごしました。
学校生活や日々の活動など、子どもたちも毎日さまざまなことに取り組んでいます。だからこそ、活動する時間だけでなく、ゆっくりと休む時間も大切にしたいと考えています。
何かに取り組むことだけが大切なのではなく、時には何もせず、自分のペースで過ごすことも大切な経験です。そんな時間も含めて、自分に合った過ごし方を少しずつ見つけていけたらと思っています。
一方、cocoroneの小学生組は、学習タイムを設けて机に向かう時間をつくったり、昼食後にちょっとした掃除に取り組んだりしました。
学習や掃除といっても、目指すことは一人ひとり違います。自分のペースで課題に取り組むことや、身の回りを整えることなど、日々の生活につながる経験を大切にしながら過ごしました。
こうした何気ない日常の積み重ねも、子どもたちの成長につながっていくのだと思います。
私自身は今、cohakuを中心に療育に入っているので、cocoroneに行くのは週1~2日ほど。そんな中でも「おおっ!」と思う変化に出会うことがありました。
小学1年生のA君のことです。
A君は保育園の年中さんの頃からcocoroneに通っています。
初めて集団での児童発達支援を利用し始めた頃は、靴を履くことやシートベルトを着けることなど、感覚面で苦手さを感じる場面がありました。一方で、長靴は大好き! そんなA君の好きなことや苦手なことを知りながら、少しずつ関わりを重ねてきました。
今年の春からは小学生に。新しい学校生活が始まり、放課後はcocoroneを利用しています。
私はA君をご自宅まで送ることが多いので、A君にとって私は「家に送ってくれる人」という印象が強かったのかもしれません。
私の姿を見ると、帰り支度を始めようとすることもありました。
小学校への入学や放課後等デイサービスへの移行など、A君にとっては環境が大きく変わった1学期。新しい生活に少しずつ慣れていく時期だったのだと思います。
まきこ、遊び相手に昇格です!?
夏休みになると、A君は週に2回、cocoroneの集団療育に通ってきていました。
いつも私がお昼頃にcocoroneへ行くと、お昼ご飯を食べ終えたA君はすごい勢いで帰り支度!
「お昼ご飯が終わる」「まきこが来る」ということが、A君にとって帰宅の合図になっていたのかもしれません。
ところが、夏休みの後半になると、少しずつ様子が変わってきました。
私が行っても、すぐに帰ろうとするのではなく、そのままお部屋で遊んでいることが増えてきたのです。
そして、特に印象的だったのが先日の出来事。
A君があるお部屋にいたところに私が偶然やって来て、驚いた表情を見せると、A君はニィッと笑って逃げていったのです。
「あれ? 今のは、私の反応を楽しんでくれたのかな?」
思わずこちらも笑顔になりました。
まきこ、A君の遊び相手に昇格!?
そんなふうに感じられた、嬉しい出来事でした。
これまでもA君は、さまざまな形で周りの人と関わってきましたが、最近は特に、相手の表情や反応を楽しんだり、自分から関わろうとしたりする姿が見られるようになってきました。
人と関わることで生まれるやりとりの楽しさが、少しずつ広がってきているのかもしれません。
こうした変化の背景には、A君自身の成長とともに、安心して過ごせる環境や、日々の関わりの積み重ねがあるのではないかと感じています。
A君は言葉以外の方法で気持ちを伝えることが多いのですが、表情や行動を通して、さまざまな思いを表現してくれています。
「ここで過ごすのも楽しいな」「この人と遊ぶのも面白いな」
そんなふうに感じてくれていたら嬉しいなと思います。
気づけば、以前は手をつなぐことを好まなかったA君が、自分から手を差し出してくれる場面も見られるようになりました。
ご自宅まで送ったときも、以前はすぐに家の中へ入っていくことが多かったのですが、最近は私たちを見送ってくれることもあります。
一つひとつは小さな変化かもしれません。
でも、日々の姿を知っている私たちにとっては、どれも嬉しく、大切にしたい成長の一場面です。
研修で学び、考える習慣を育む
夏休みは長いだけあって、A君以外にも、さまざまな子どもたちの変化や成長に出会うことができました。
その中で今回A君のことを書いたのは、何気ない日々の関わりや経験の積み重ねが、子どもたちの変化や成長につながっていくことを改めて感じたからです。
A君が通っているcocoroneでは、スタッフたちが日々A君の様子を丁寧に捉えながら、関わりを重ねています。
私はというと、ほぼ送迎担当です(笑)。
そんなA君の変化に触れ、日々子どもたちと向き合い、一人ひとりに合った支援を考え、実践してくれているスタッフたちの姿が思い浮かびました。
A君が安心して過ごせるように、一人ひとりのスタッフがA君の気持ちや行動を丁寧に捉え、関わり方を考えながら支援を積み重ねてきたこと。
もちろん、A君自身の育ちや、ご家庭、学校などでのさまざまな経験も重なっての変化だと思いますが、cocoroneで過ごす時間も、その成長を支える一つになっていたら嬉しいです。
そして、子どもたちの変化を通して、スタッフたちの学びや成長も感じられたことが、私にとってはもう一つの喜びでした。
こうしたスタッフの学びを支えてくれていると感じるのが、定期的に行っている研修です。
療育コンサルタントの竹村文さんにお願いし、昨年5月から、ほぼ月に1度のペースで研修を行っています。
(研修についてはブログ記事vol.13をご参照ください。)
例えば今年度は、4月「言葉」、5月「他害」、6月「感覚」、7月「こだわり」、9月「排泄」と、毎回テーマを決めて、知識を深めたり、実際の支援について話し合ったりする機会を設けています。
この研修を重ねる中で、スタッフの間に「なぜだろう?」と考える習慣や、気づいたことを共有し、話し合える環境が少しずつ育ってきたように感じています。
子どもたちの行動や反応に対して、
「どうしてこういう行動につながったのかな?」
「こんな気持ちだったのかもしれないね」
「次はどんな関わり方をしてみようか?」
そんな会話が、スタッフ同士の間で自然に交わされるようになってきました。
そこには研修で学んだ知識も生かされていて、子どもの姿をさまざまな角度から捉えながら、一緒に考えていく姿勢が育ってきているように思います。
もちろん、子どもの気持ちや行動の理由に、いつも一つの正解があるわけではありません。
だからこそ、決めつけるのではなく、「こうかもしれない」「別の見方もあるかもしれない」と考え続けることが大切なのだと思います。
そして何より嬉しいのは、私たちが事業所として大切にしたい思いが、日々の支援の中で共有されていると感じられることです。
「子どもたちが安心して過ごせる場所でありたい」
「一人ひとりの気持ちや、その子らしさを大切にしたい」
そんな思いをスタッフみんなが共有し、それぞれの立場から考え、行動してくれていることを心強く感じています。
事業所全体で同じ方向を目指していくことは、一朝一夕にできるものではありません。
考え方が違うこともあれば、支援の中で迷うこともあります。それでも、子どもたちの姿を真ん中に置いて、互いの意見を出し合いながら考えていけること。
そんなチームであり続けたいと思います。
A君の変化をきっかけに、子どもたちの育ちを支える日々の関わりと、それを積み重ねてくれているスタッフたちの存在を、改めてありがたく感じた夏休みでした。
毎年、夏休みは暑いうえにバタバタと忙しい日々が続きますが、こうした嬉しい瞬間に出会えることが、私たちの大きな励みになっています。
これからも子どもたち一人ひとりの小さな変化を大切にしながら、スタッフみんなで学び、考え、支え合っていきたいと思います。
夏休みが終わり、2学期が始まりました。お子さんたちはいかがお過ごしでしょうか。
来年度の就学や進学を控えたお子さんのご家庭では、これからの学校生活について考えたり、進路を検討したりする時期でもありますね。お子さんにとってどのような環境がよいのか、迷われることもあるかと思います。そんなときには、ぜひお気軽にご相談ください。一緒に考えながら、少しでもお力になれればと思っています。
さて、今月のブログでは、夏休み中の子どもたちの様子を振り返りながら、感じたことを書いてみたいと思います。
普段より、たっぷり関われる夏休み
普段は学校が終わってからやって来る子どもたちも、夏休みは朝からゆっくり過ごすことができます。
一緒に過ごす時間が長くなる分、普段とは少し違った活動を取り入れたり、日々の過ごし方を工夫したりできるのも、夏休みならではです。
cohakuを利用する中学生の子たちは、外出する機会を設けたり、あえて「何もしない時間」をつくったりして過ごしました。
学校生活や日々の活動など、子どもたちも毎日さまざまなことに取り組んでいます。だからこそ、活動する時間だけでなく、ゆっくりと休む時間も大切にしたいと考えています。
何かに取り組むことだけが大切なのではなく、時には何もせず、自分のペースで過ごすことも大切な経験です。そんな時間も含めて、自分に合った過ごし方を少しずつ見つけていけたらと思っています。
一方、cocoroneの小学生組は、学習タイムを設けて机に向かう時間をつくったり、昼食後にちょっとした掃除に取り組んだりしました。
学習や掃除といっても、目指すことは一人ひとり違います。自分のペースで課題に取り組むことや、身の回りを整えることなど、日々の生活につながる経験を大切にしながら過ごしました。
こうした何気ない日常の積み重ねも、子どもたちの成長につながっていくのだと思います。
私自身は今、cohakuを中心に療育に入っているので、cocoroneに行くのは週1~2日ほど。そんな中でも「おおっ!」と思う変化に出会うことがありました。
小学1年生のA君のことです。
A君は保育園の年中さんの頃からcocoroneに通っています。
初めて集団での児童発達支援を利用し始めた頃は、靴を履くことやシートベルトを着けることなど、感覚面で苦手さを感じる場面がありました。一方で、長靴は大好き! そんなA君の好きなことや苦手なことを知りながら、少しずつ関わりを重ねてきました。
今年の春からは小学生に。新しい学校生活が始まり、放課後はcocoroneを利用しています。
私はA君をご自宅まで送ることが多いので、A君にとって私は「家に送ってくれる人」という印象が強かったのかもしれません。
私の姿を見ると、帰り支度を始めようとすることもありました。
小学校への入学や放課後等デイサービスへの移行など、A君にとっては環境が大きく変わった1学期。新しい生活に少しずつ慣れていく時期だったのだと思います。
まきこ、遊び相手に昇格です!?
夏休みになると、A君は週に2回、cocoroneの集団療育に通ってきていました。
いつも私がお昼頃にcocoroneへ行くと、お昼ご飯を食べ終えたA君はすごい勢いで帰り支度!
「お昼ご飯が終わる」「まきこが来る」ということが、A君にとって帰宅の合図になっていたのかもしれません。
ところが、夏休みの後半になると、少しずつ様子が変わってきました。
私が行っても、すぐに帰ろうとするのではなく、そのままお部屋で遊んでいることが増えてきたのです。
そして、特に印象的だったのが先日の出来事。
A君があるお部屋にいたところに私が偶然やって来て、驚いた表情を見せると、A君はニィッと笑って逃げていったのです。
「あれ? 今のは、私の反応を楽しんでくれたのかな?」
思わずこちらも笑顔になりました。
まきこ、A君の遊び相手に昇格!?
そんなふうに感じられた、嬉しい出来事でした。
これまでもA君は、さまざまな形で周りの人と関わってきましたが、最近は特に、相手の表情や反応を楽しんだり、自分から関わろうとしたりする姿が見られるようになってきました。
人と関わることで生まれるやりとりの楽しさが、少しずつ広がってきているのかもしれません。
こうした変化の背景には、A君自身の成長とともに、安心して過ごせる環境や、日々の関わりの積み重ねがあるのではないかと感じています。
A君は言葉以外の方法で気持ちを伝えることが多いのですが、表情や行動を通して、さまざまな思いを表現してくれています。
「ここで過ごすのも楽しいな」「この人と遊ぶのも面白いな」
そんなふうに感じてくれていたら嬉しいなと思います。
気づけば、以前は手をつなぐことを好まなかったA君が、自分から手を差し出してくれる場面も見られるようになりました。
ご自宅まで送ったときも、以前はすぐに家の中へ入っていくことが多かったのですが、最近は私たちを見送ってくれることもあります。
一つひとつは小さな変化かもしれません。
でも、日々の姿を知っている私たちにとっては、どれも嬉しく、大切にしたい成長の一場面です。
研修で学び、考える習慣を育む
夏休みは長いだけあって、A君以外にも、さまざまな子どもたちの変化や成長に出会うことができました。
その中で今回A君のことを書いたのは、何気ない日々の関わりや経験の積み重ねが、子どもたちの変化や成長につながっていくことを改めて感じたからです。
A君が通っているcocoroneでは、スタッフたちが日々A君の様子を丁寧に捉えながら、関わりを重ねています。
私はというと、ほぼ送迎担当です(笑)。
そんなA君の変化に触れ、日々子どもたちと向き合い、一人ひとりに合った支援を考え、実践してくれているスタッフたちの姿が思い浮かびました。
A君が安心して過ごせるように、一人ひとりのスタッフがA君の気持ちや行動を丁寧に捉え、関わり方を考えながら支援を積み重ねてきたこと。
もちろん、A君自身の育ちや、ご家庭、学校などでのさまざまな経験も重なっての変化だと思いますが、cocoroneで過ごす時間も、その成長を支える一つになっていたら嬉しいです。
そして、子どもたちの変化を通して、スタッフたちの学びや成長も感じられたことが、私にとってはもう一つの喜びでした。
こうしたスタッフの学びを支えてくれていると感じるのが、定期的に行っている研修です。
療育コンサルタントの竹村文さんにお願いし、昨年5月から、ほぼ月に1度のペースで研修を行っています。
(研修についてはブログ記事vol.13をご参照ください。)
例えば今年度は、4月「言葉」、5月「他害」、6月「感覚」、7月「こだわり」、9月「排泄」と、毎回テーマを決めて、知識を深めたり、実際の支援について話し合ったりする機会を設けています。
この研修を重ねる中で、スタッフの間に「なぜだろう?」と考える習慣や、気づいたことを共有し、話し合える環境が少しずつ育ってきたように感じています。
子どもたちの行動や反応に対して、
「どうしてこういう行動につながったのかな?」
「こんな気持ちだったのかもしれないね」
「次はどんな関わり方をしてみようか?」
そんな会話が、スタッフ同士の間で自然に交わされるようになってきました。
そこには研修で学んだ知識も生かされていて、子どもの姿をさまざまな角度から捉えながら、一緒に考えていく姿勢が育ってきているように思います。
もちろん、子どもの気持ちや行動の理由に、いつも一つの正解があるわけではありません。
だからこそ、決めつけるのではなく、「こうかもしれない」「別の見方もあるかもしれない」と考え続けることが大切なのだと思います。
そして何より嬉しいのは、私たちが事業所として大切にしたい思いが、日々の支援の中で共有されていると感じられることです。
「子どもたちが安心して過ごせる場所でありたい」
「一人ひとりの気持ちや、その子らしさを大切にしたい」
そんな思いをスタッフみんなが共有し、それぞれの立場から考え、行動してくれていることを心強く感じています。
事業所全体で同じ方向を目指していくことは、一朝一夕にできるものではありません。
考え方が違うこともあれば、支援の中で迷うこともあります。それでも、子どもたちの姿を真ん中に置いて、互いの意見を出し合いながら考えていけること。
そんなチームであり続けたいと思います。
A君の変化をきっかけに、子どもたちの育ちを支える日々の関わりと、それを積み重ねてくれているスタッフたちの存在を、改めてありがたく感じた夏休みでした。
毎年、夏休みは暑いうえにバタバタと忙しい日々が続きますが、こうした嬉しい瞬間に出会えることが、私たちの大きな励みになっています。
これからも子どもたち一人ひとりの小さな変化を大切にしながら、スタッフみんなで学び、考え、支え合っていきたいと思います。



